2010年8月1日日曜日

IBM T210 QXGA モニターとWindows 7

中古のIBM T210 6659-HG2 QXGA モニターを手にいれました。結論から書きますと、DVI dual link 対応のgraphics card, cableとPowerStripによってWindows 7でのQXGA(2048x1536)のdigital表示が可能となりました。

1. 早速、つないでみました。


PC 接続 結果
Thinkpad X61 Tablet 。Windows 7 Pro X61 Tabletのanalog portからT210のanalogへRGB接続
QXGA表示OK
Desktop: Gigabyte GA-MA69GM-S2H (ATI X1250)。Windows 7 Enterprise(評価版) ※1 GA-MA69GM-S2Hのanalog portからT210のanalog portへRGB接続
QXGA表示OK
同上 GA-MA69GM-S2HのDVI portからT210のDVI portへDVI-D(single link)接続 ×
QXGAではあるが、画面の左半分に圧縮されて表示される。※2
※1: ATI CatalystはWindows 7 対応バージョンがないため導入しませんでした。
※2: QXGA(2048x1536)が画面の左半分に圧縮されて表示。右版分はメモリ内容がそのまま表示されていると思われる。解像度を変更(1600x1200, 1024x768)しても左半分に表示されるのは変わらず。
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Analog RGB接続でも十分なのですが、やはり小さい文字などシャープな表示になりません。

2. Graphics boardを買いました。

T210のユーザーガイドによると、DVI-D portはdual linkの仕様であるとのこと。AMD 690G chipsetの Xpress 1250は、DVI-Dがsingle かdual か不明であるため、とりあえず近所のPCデポさんにdual link可能なgraphics boardとDVI-Dケーブルを買いに行きました。
DVI-Dのdual linkケーブルは在庫なしとのことで、graphics boardは一番安かった「玄人志向 RH4350-LE256HD/HS」を購入しました。
Graphics boardのみdual linkになっても、画面の左半分のみに表示される現象は変わりません。

PC 接続 結果
Desktop: Gigabyte GA-MA69GM-S2H, HD4350 。Windows 7 Enterprise(評価版) + ATI Catalyst 10.7 RH4350のDVI portからDVI single link cableでT210のDVI portに接続 ×
QXGAではあるが、画面の左半分に圧縮されて表示される。

3. DVI-D dual link cableを買いました

PCデポさんの入荷待ちよりは通販のほうが早いだろうということで、ATS DirectさんのDVI-D dual link cableを注文しました。
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Connectorのpin配列はdual link対応です。ですが、ディスプレイケーブルに付きもののフェライトコアが見当たりません。
ConnectorとCableの連結部にpackageされているのでしょうか。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/images/B002X4WV62/ref=dp_image_0?ie=UTF8&n=3210981&s=electronics
兎に角、DVI-D single cableに変えて、dual link cableで接続してみました。結果、QXGAがフルスクリーンで表示されました。
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ですが、数ドット程度の縦線をみると薄いピンクの陰ができています。信号の位相の少しズレているような感じでしょうか。さらに具合の悪いことには、T210モニターの電源OFF/ON、Windowsのlogoff/logon、suspend/resumeすると画面全体に水平方向のゴーストが出たような感じになってしまいます。PCの機動直後からゴーストが出るようなこともありました。
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左のWindows logon iconでは、薄いピンクの陰が出てします。右のアイコンではゴーストが出たような感じになっています。
PC 接続 結果
Desktop: Gigabyte GA-MA69GM-S2H (ATI X1250)。Windows 7 Enterprise(評価版) + ATI Catalyst 10.7 RH4350のDVI portがDVI dual link cableでT210のDVI portに接続 ×
QXGA全画面表示でいるが、点や線に薄いピンクの陰ができる。また、水平にゴーストがでることもある。
当然ですが、この状態でscreen shotをとると、まったく陰もゴーストもありません。Graphics boardのRAMDAC, dispaly cable, T210 モニターのどこかで発生しているものと思われます。やはり、中古の古いモニター(OSDのInformationでは 2002年の製造でした)が、経年変化のために追従できなくっているのでしょうか。サンプルが少ないためになんとも結論できないところですけれども。

4. Catalyst Control Centerで調整

Catalyst Control Centerで調整できないものかと、menuを眺めていたら、それらしい項目がありました。
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CCC (Catalyst Control Center)をadvanced modeにして、Desktop & Displaysを選択します。そこで画面の下部にあるモニターのiconを右ボタンクリックして、「Configure…」を選択します。

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ここで、「DVI Settings」セクションにある 「Reduce DVI frequency on high-resolution displays」のチェックボックスにチェックを入れ、「Apply」を押します。
いけました。水平方向のゴーストのようなものは消えました。しかし、ピンクの陰は消えません。また、Windows のlog off/on, PCのsuspend/resumeでゴーストが戻ってしまうこともあります。「Reduce DVI frequency on high-resolution displays」のチェックを繰り返すとゴーストは直りますが、いまいちです。
PC 接続 結果
Desktop: Gigabyte GA-MA69GM-S2H (ATI X1250)。Windows 7 Enterprise(評価版) + ATI Catalyst 10.7 設定変更 RH4350のDVI portがDVI dual link cableでT210のDVI portに接続
QXGA全画面表示でいるが、点や線に薄いピンクの陰が残る。また、水平ゴーストがでることもある。

5. PowerStripで調整

CCCの設定変更で多少の改善が見られたということは、CRTの時代と同じくRefresh rateの変更で効果が見られるかもしれません。
T210 QXGA refrsh rate screen half などのkeywordで検索をかけたところ、英語blogですが、PowerStripでRefrsh rateを下げて利用しているとの情報がありました。
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PowerStripの導入後、PowerStripのiconから右ボタンクリックで、「Display profiles」→「Configure…」とします。

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Display profilesのdialogueが開きますので、Refresh rate sectionの鍵iconをクリックして、Custom timingを有効にします。次いでAdvanced timing optionsを栗つくします。
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Advanced timing optionsの画面にて、Vertical geomertyのRefresh rateを下げていきます。水平ゴーストやピンクの陰が消えたところで保存します。
  • PCを起動するとWindowsのlogin画面では、ピンクの陰が出ますが、loginして PowerStripが有効になると陰が消えます。
  • T210の電源を切ると水平ゴーストやピンクの陰が出るようになってしまいます。 Refresh rateの値を変更するか、PowerStripの再起動で直るようです。
  • Windowsの電源管理でモニターオフとなった後に、マウスの移動・キー入力などのイベントでオンに戻った場合、表示の乱れは発生しませんでした。
digital接続に比較するとanalogのRGB接続は文字など多少ぼんやりした感じに見えます。
PC 接続 結果
Desktop: Gigabyte GA-MA69GM-S2H (ATI X1250)。Windows 7 Enterprise(評価版) + ATI Catalyst 10.7 + PowerStrip RH4350のDVI portがDVI dual link cableでT210のDVI portに接続
QXGA全画面表示OK。

 

※ 2010/08/15 追記

Linux接続が一段落したので、HDDをWindows7に戻しました。リフレッシュレートは45Hzもしくは40Hzあたりが、私の環境ではよろしいようです。50Hz前後では、起動直後やsuspend/resume後に画面の乱れが発生することがありました。
DVIケーブルについては、エレコム制の2mのものを買ってみました。2048x1536 60Hzでは、常にピンクの陰がありますし、たまに水平のゴーストが発生します。

 

 

6. これから

  • 検索するとDVIケーブルの交換で表示の乱れが直ったような記載も見かけられましたので、そのうちに試してみたいと考えています。
  • Desktopは元々CentOSで利用しています。X Windows Systemでの設定も試します。

 

7. 参考リンク

WikiにT210接続に関して情報が掲載されているのに気がつきました。

 


8. 更新履歴

  • 2010/08/01: Inital release
  • 2010/08/01: Fix typo
  • 2010/08/15: 参考リンクとリフレッシュレートについての記載追加

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